あさひかわは内陸である。海がない。
だからこそ、魚介が食卓に届くまでの経路を意識せざるを得ない。これが今日の話の軸になる。
内陸に暮らすと「距離」が見える
沿岸部に住んでいれば、朝獲れの魚が当日中に並ぶ。それが当たり前になる。
一方、あさひかわまでは留萌から約90km、増毛からも同程度。しらぬかや釧路となれば300km以上ある。この物理的な距離が、食材の鮮度と保存状態に対する感度を自然に上げてくれる。
自分が食材の備蓄管理で意識しているのは、以下の3点である。
- 産地から自宅までの経路(何回の中継を経ているか)
- 温度管理の連続性(コールドチェーンが途切れていないか)
- 購入から消費までのリードタイム
製造現場でいう「工程の見える化」と同じ考え方になる。
経路が短いほど判断しやすい
妻と二人で月に一度、留萌や増毛方面まで車を出すことがある。直売所で買う魚介は、仲買の段数が少ない分だけ経路が透明になる。
鮮度の判断がしやすい。価格の根拠も見えやすい。
スーパーの鮮魚コーナーが悪いという話ではない。ただ、経路の段数が増えるほど情報が落ちる。これは品質管理の基本と同じである。
備蓄管理との接続
自分の場合、買ってきた魚介はその日のうちに下処理し、真空パックで冷凍する。ラベルには日付・魚種・重量を記入している。消費順はFIFO(先入れ先出し)。冷凍庫の在庫リストはノートに手書きで管理している。
まあ、ここまでやる必要があるかと聞かれれば、正直わからない。ただ15年以上ピーエフシーバランスを記録してきた人間にとっては、食材の入口を管理するのは自然な延長線上にあるものなんだ。
地域とのつながりは「経路」に宿る
地産地消という言葉は広く使われている。ただ自分が感じるのは、つながりとは感情ではなく経路の問題だということである。
どこで獲れて、誰が運んで、どう保管されて、自分の手元に届いたか。その透明度が高いほど、食材への信頼も判断精度も上がる。
内陸のあさひかわに暮らしているからこそ、この経路を意識する習慣が身についた。海が遠いことは、むしろ利点だったのかもしれない。
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