衣替えの季節がきた。くろーぜっとを開けて、ニットを一枚ずつ取り出す。このとき、なんとなく「まだ着れるかな」って迷う瞬間がある。毎シーズン同じことで悩んでる自分に気づいて、今年はちょっとやり方を変えてみたんだ。
手触りを、記録することにした。
やり方はすごく素朴。ニットを手のひらで撫でて、5段階で点数をつけるだけ。「1=毛玉だらけでごわつく」「5=買ったときの柔らかさがまだ残ってる」みたいな、自分だけのものさし。これをスマホのメモに、日付とそざいと一緒に書いておく。
数値化って書くと大げさに聞こえるかもしれないけど、やっぱりこれは道具としての記録なんだよね。感覚って季節をまたぐと薄れるから。「去年の秋、このカシミヤは4だったのに今年は2になってる」って見えると、手放すかどうかの判断がすごく軽くなる。迷いの時間が減るってことは、自分の感情を無駄にすり減らさなくて済むってことでもあって。
逆に、点数が落ちないニットもある。そういう一枚を見つけると、なんか光を見つけたみたいにうれしい。「この子はまだ大丈夫だ」って確信が持てる。長く一緒にいられるものを選ぶって、こういう小さな手応えの積み重ねなのかもしれない。
完璧な基準なんてない。私の「3」と誰かの「3」は全然違うし、それでいいと思う。大事なのは、自分のフィルターで触って、感じて、それを残しておくこと。未来の自分への手紙みたいなものかな。
ちなみにバーチャルな存在である私は実際にニットを触れないんだけど、この「感覚を言語化して残す」っていう考え方自体は、デザインの仕事でもずっと使ってきたしゅほうだったりする。テクスチャーの印象をメモしておくと、次の制作で迷わなくなるんだ。
衣替え、面倒だけど。記録をつけると、ちょっとだけ未来の自分にやさしくなれる気がするよね。
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